公開待機作品

THE END（ジ・エンド）

2024 デンマーク・ドイツ・アイルランド・イタリア・イギリス・スウェーデン・アメリカ 原題：The End 148分

監督：

ジョシュア・オッペンハイマー

出演：

ティルダ・スウィントン ジョージ・マッケイ モーゼス・イングラム

地球に人が住めなくなって25年
ディストピアの中にユートピアを作った"完璧"な家族の物語
世界の終焉と人間の"真実"を抉り出すミュージカル

長編デビュー作『アクト・オブ・キリング』でアカデミー賞長編ドキュメンタリー賞にノミネートされたジョシュア・オッペンハイマーがかつて富を享受した者が終末の世界で生き延びる様を通して我々が生きる世界に警鐘を鳴らす本作。長編2作目の『ルック・オブ・サイレンス』に続く作品を模索する中で、初の長編フィクション作品として本作を紡いだ。母親役には、本作のプロデューサーも務めるアカデミー賞受賞女優ティルダ・スウィントン、父親役にマイケル・シャノン、息子役をジョージ・マッケイがそれぞれ演じ、劇中で美しい歌声を披露している。
家族の歌声は"真実"なのか、自らをも"欺く"ものなのか—。本作は、そう遠くない未来を描いた"おとぎ話"である。

環境破壊によって地球に人が住めなくなって25年。母、父、息子の3人は、母の親友と医者、執事とともに豪奢な地下シェルターで暮らしていた。祝祭日を大切にし、日々儀式的なルーティーンを過ごすことで"希望"と"日常らしさ"を必死に保とうとしている。しかし、ある日、見知らぬ少女がシェルターに現れ、彼らの日常が一変する。外の世界を知らない世間知らずの息子は、外の世界を知る来訪者に心を奪われる。そして家族をつなぎとめていた繊細な絆が急激にほころび始め、長く抑え込んできた後悔や憤りが一家の均衡を乱しはじめる―。