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メーサーロシュ・マールタ監督特集第2章

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メーサーロシュ・マールタ監督特集第2章

ハンガリー

監督:
メーサーロシュ・マールタ
メーサーロシュ・マールタ代表作「日記」の全貌がついに明らかになる。
青春、家族、恋愛、冷戦…個人的な記憶と戦後ハンガリーの歴史が交錯した、深遠なる記憶の数々。
1975年、『アダプション/ある母と娘の記録』で、女性監督として初めてベルリン国際映画祭の最高賞を受賞したメーサーロシュ・マールタ。
今回の特集では、メーサーロシュの代表連作「日記」三部作を含む7作品を新たにラインナップ。初期作品には「家族」の有り様を洞察するメーサーロシュの作家性が光る。
孤児として育った女性が両親を追い求めるデビュー作『エルジ』、中年の危機に瀕した未亡人の息苦しさをシスターフッド的に描破した『月が沈むとき』、階級格差が男女の結び付きを蝕む『リダンス』、血の繋がらない男と少女の、親子のような親密さにカメラが向けられ中期の傑作『ジャスト・ライク・アット・ホーム』。
そして軍靴が耳をつんざくなか、生き別れた両親への思いがこだまするパーソナルな一大叙事詩「日記」三部作。冷戦下の恐怖政治を生き抜いた、メーサーロシュ自身の記憶が刻まれている。
『エルジ』〈HDデジタルリマスター〉
(1968/ハンガリー/モノクロ/84分/原題:Eltávozott nap)
24年ぶりに小村で暮らす実の母を訪ねるエルジ。再婚していた母は、児童養護施設で育った娘の来訪に戸惑い、彼女を姪と偽って新しい家族に引き合わせた。家族関係の修復も曖昧なまま、エルジは街へ戻り行きずりの男と交際しながら鬱々と日々を過ごす。ある日、素性の知れぬ中年男性から「君の両親は死んだ」と告げられる。
長編デビュー作であり、のちに繰り返し描かれる“養子”をテーマとした自伝的作品。

『月が沈むとき』〈2Kレストア〉
(1968/ハンガリー/モノクロ/86分/原題:Holdudvar)
政治家の夫に先立たれ、保険金や邸宅の相続を頑なに拒むエディトに、父の名声が汚されることを恐れた息子は、母エディトを別荘に軟禁する。「看守」として手を貸す息子の婚約者も、壊れていくエディトを見るうち、結婚という結び付きに違和感を募らせていく。
原題のHoldudvarは「月の暈(かさ)」の意味で、転じて権力者に付き従う者を指す。「家」に囚われた女性の苦しみと、彼女に寄り添う女性の交流が描かれたシスターフッド映画。

『リダンス』〈4Kレストア〉
(1973/ハンガリー/モノクロ/81分/PG12/原題:Szabad lélegzet)
大学生のアンドラーシュと恋に落ちた工場勤務のユトゥカは。拒絶されることを恐れた彼女は学生のふりをして名前も偽る。やがてアンドラーシュは真実を知るも、両親には告げられず、両家の食事会でアンドラーシュ家の階級意識が剥き出しになっていく。
アニエス・ヴァルダがシャワーシーンに強く魅了されたという、労働者階級とインテリの格差を背景に女性の選択を描く静かな力作。

『ジャスト・ライク・アット・ホーム』〈4Kレストア〉
(1978/ハンガリー/カラー/109分/PG12/原題:Olyan, mint otthon)
アメリカからハンガリーへ帰国した根無し草状態のアンドラーシュ。放し飼いにされていた犬に惚れ込んだ彼は飼い主の少女から強引に買い取る。やがてふたりは、親子とも言い切れぬ親密な関係を育んでいく。彼のかつての恋人アンナも、そんなふたりを気に掛け、彼に愛を告白するが……。

『日記 子供たちへ』〈4Kレストア〉
(1980-83/ハンガリー/モノクロ/108分/原題:Napló gyermekeimne)
父は秘密警察に捕らわれ、母はこの世を去っていたユリ。1947年、ソ連からハンガリーへ帰国した彼女は共産党員の養母マグダの保護のもとユリは不安定な生活を強いられる。ある日、ユリはヤーノシュと名乗る、父と瓜二つの男と出会う。
「日記」三部作の第一部。冷戦下の自身の苦難を描き、1984年のカンヌで審査員グランプリを受賞。撮影は義理の息子ヤンチョー・ニカが担当した。

『日記 愛する人たちへ』〈2Kレストア〉
(1987/ハンガリー/カラー・モノクロ/132分/原題:Napló szerelmeimnek)
マグダの元を離れ、モスクワの大学で映画制作を学びながら映画監督を志すユリ。スターリンの死後、ユリは労働者の実情を捉えたドキュメンタリー映画を完成させる。そしてユリは父がすでに死去したことを知る。
「日記」三部作の第二部。1987年のベルリンで銀熊賞を受賞。モスクワ留学から1956年のハンガリー事件までを描く。ユリが父と瓜二つの男に抱く愛情は複雑になり、次第にメロドラマ性を帯び始めていく。

『日記 父と母へ』〈2Kレストア〉
(1990/ハンガリー/カラー・モノクロ/117分/原題:Napló apámnak, anyámnak)
1956年、ブダペシュトで民衆が蜂起する。カメラを手に荒廃した街並みや犠牲者を見つめていく、ハンガリーへと帰国したユリ。その年の大晦日、久々に一堂に会するユリたちは、政治的立場が異なる者たちも、束の間、仮装や音楽、ダンスに耽る。しかし反動分子の弾圧はとどまるところを知らず……。
「日記」三部作の最終作。1956年のハンガリー事件の勃発から民主化運動の挫折までを描き、戦争の余波と闘いの行方を問う。

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劇場所在地

KBCシネマ1・2

〒810-0071 福岡市中央区那の津1-3-21
TEL.092-751-4268
FAX.092-712-8229

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料金

対象 (※特別興行、一部作品を除く) オンライン 窓口
一般(大人) ¥2,000 ¥2,000
大学・高校生(要学生証) ¥1,200 ¥1,300
中・小学生(中学は要学生証) ¥1,000 ¥1,100
幼児(3~6歳) ¥1,000 ¥1,100
シニア(60歳以上・要年齢証明) ¥1,300 ¥1,400
障がい者手帳ご提示の方(本人および介助者1名まで) ¥1,100 ¥1,200
夫婦50割引(要年齢証明)
※どちらかが50歳以上の場合、夫婦で2,600円でご鑑賞
¥2,600 ¥2,800
レイトショー(20時以降の上映回) ¥1,400 ¥1,500
シネマWEB会員(レギュラー) ¥1,400 ¥1,500
シネマWEB会員サービスデイ(毎週火・木曜日、会員限定) ¥1,200 ¥1,300
シネマWEB会員(シニア) ¥1,200 ¥1,300
シネマWEB会員(ゴールド) ¥1,200 ¥1,300
シネマWEB会員(プラチナ) ¥1,100 ¥1,200
映画の日(毎月1日) ¥1,300 ¥1,400
イイ映画の日(毎月11日) ¥1,300 ¥1,400
ふたりデイ(毎月22日、おふたりでの料金)
※お二人様で2,600円でご鑑賞
¥2,600 ¥2,800
金曜サービスデイ(毎週金曜日) ¥1,500 ¥1,600

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