11月21日(木)にて上映終了

クルージング PG12

1980 アメリカ 原題：Cruising 102分

監督：

ウィリアム・フリードキン

出演：

アル・パチーノ、カレン・アレン、ポール・ソルビノ

『エクソシスト』『恐怖の報酬』の巨匠フリードキンが全米を震撼させた大問題作。
サディズムとマゾヒズムが渦巻く男だけの《聖域》、潜入捜査官はそこで何を見るのか―

ニューヨーク。ゲイの男ばかりが狙われる連続殺人事件が発生。密命を受けた市警のバーンズ(アル・パチーノ)は、同性愛者を装い、“ストレート”立入禁止のＳＭレザー・バーへの潜入捜査を開始する。毎夜、男たちの性の深淵を彷徨い、身も心も擦り減らすバーンズは、遂に犯人の手がかりをつかむが―。

ハリウッド映画史上初めて男同士のSMセックスを正面から描いたこの作品は、当時、同性愛差別を助長するとして全米各地で猛烈な抗議活動を受け、その結果、批評、興行ともに惜敗を喫した。だが近年、『パルプ・フィクション』のクエンティン・タランティーノ、『燃ゆる女の肖像』のセリーヌ・シアマら名監督たちが本作をフェイバリットに挙げているだけでなく、世界各国のクィア映画祭では、エイズが蔓延する前のゲイ・カルチャーを記録した貴重な作品として再上映／再評価される機会が増えている。性の多様性が謳われる21世紀の日本で、今なお先鋭的なテーマと強烈描写に満ちたこの作品は、どのように受け止められるだろうかー。